「中古だと故障のリスクが高くなりそう」「メーカーや販売店の保証サポートが受けられないのでは」などの理由から、多くの企業ではネットワーク機器に中古製品を選ぶことはありません。

しかし、実はそのネットワーク機器において中古市場が育ってきており、これまで顧客が中古製品に抱いていた故障や無保証など、マイナスなサービスイメージが変わりつつあるのです。

ここでは、ネットワーク機器であえて中古製品を利用するメリットをご紹介します。また、おすすめの中古製品「Cisco WS-C2960XR-24TS-I」の性能や価格比較についても見ていきましょう。

日本でも中古ネットワーク機器の市場が成長中

IT機器の中古製品はメーカーや販売店の保証、保守サービスの対象外となるのが一般的です。「中古=壊れやすい」というイメージがあるだけに、このような保証や保守サービスが受けられない状態では、企業側としても「新品が良い」と考えるのは納得できます。

しかし、ネットワーク機器に関しては中古市場が育ってきており、国内でも注目が集まってきています。

例えば、世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社「Cisco(シスコ)」では、2010年5月に「シスコ認定再生品」の取り扱いを開始しました。これはCiscoが回収した中古機器を、専門の工場で分解・整備・清掃して再販売するというサービスです。

専門の工場で動作検証をされるため中古製品であっても動作に問題はなく、さらにCisco(メーカー)の独自保証が1年間付きます。シスコ認定再生品はすでに全国規模で構築されており、低価格なだけでなく潤沢な流通により短納期も可能で、ネットワーク機器の中古市場では人気です。

このシスコ認定再生品はあくまで一例であり、ネットワーク機器の中古市場全体でこのようなサービス改善の動きが広まっています。今後、ネットワーク機器に関して、多くの企業が中古製品も選択肢のひとつとして、積極的に採用する流れになることは十分に考えられます。

メリット1:新品と比べて中古製品の方が低価格

金額
何といっても中古製品のメリットは価格の安さです。新品と比較して半額以下は当たり前で、中には、定価の10分の1程度と新品では想像できないほど低価格で販売されていることも珍しくありません。また、比較的新しい現行機種でも中古市場に流れている例はあり、とてもお買い得です。

例えば、国内メーカーを中心にネットワーク機器のSale品(セール品)や中古製品を取り扱っている「ITPRODUCT(ITプロダクト)」では、昔の機種から現行機種まで幅広い機種が取り揃えられています。

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※価格はすべて税別表記

ネットワークサービスが急速に広まっている現代において、拠点のネットワーク構築は欠かせません。しかし、ネットワーク構築にはスイッチやルータ、LANケーブルや無線LANなど様々な設備投資が必要となり、工事費用も合わせると小規模拠点でも数十万円、大規模拠点になると数百万円はします。

その点、ルータや無線LANなど、ネットワーク機器の一部でも中古製品を採用できれば、設備投資にかかる費用を大幅に抑えることが可能になります。小規模拠点はもちろん、特に中規模・大規模拠点にとって中古ネットワーク機器の価格の安さが大きなメリットになることは間違いないです。

メリット2:保証サービス付きの中古機器も多い

昔からIT機器の中古市場では「中古=保証切れ」が当たり前でした。企業側としてもいつ故障するかもしれない中古製品に保証がない、保守サービスがないというのでは、いくら安くても不安がどうしても残ります。

しかし、先ほどもご紹介しましたが、ネットワーク機器に関してはシスコ認定再生品を始め、市場全体でサービス改善が進められています。最近では、中古製品を取り扱っている販売店が独自に保証や保守サービスを提供していることも多く、ネットワーク機器で「中古=保証切れ」という考えは無くなりつつあります。

例えば、ITPRODUCTでは適切な整備・清掃・保管により安心の品質を保てるよう独自に品質管理部門を設置。さらに、すべての中古製品に納品後1週間以内の着荷不良保証をつけており、長期保証を希望する場合にも個別に保証サービスの提供を行うなど、安心の担保もしっかりしています。

拠点のネットワークは構築して終わりではなく、長期間運用されるものです。それだけに保証や保守サービスは重要ですが、今の中古市場であれば企業側も安心して中古ネットワーク機器を導入できるでしょう。

ギガビットイーサネット対応のスイッチ「WS-C2960XR-24TS-I」

シスコ認定再生品でも登場したCiscoですが、シンプルな操作性と機能性、確かな耐用性から人気のメーカーです。では、Ciscoの製品でもおすすめな「WS-C2960XR-48TS-I」の特徴と価格の比較を見ていきましょう。

2019年8月現在も販売中の「WS-C2960XR-24TS-I」

WS-C2960XR-48TS-Iは現在も販売されているネットワーク機器(スイッチ:通信の中継機器)です。

衛星通信に対応したダウンリンクやギガビット イーサネット ポートを採用し、Cisco IOS ユニバーサル イメージを搭載するなど、安定した通信環境と管理機能、セキュリティ性能を備えたネットワーク機器です。

また、電源の二重化にも対応しているため、1つの電源モジュールに不具合が発生しても、残りの電源モジュールに問題がなければ機能を維持することができ、劣化や落雷などの故障リスクにも強い機種です。

さらに、VLANは最大1,024まで対応しており、小規模から大規模拠点まで幅広く対応可能。フルPoE給電対応電源により電源が確保しづらい場所でも、この機種から給電できるため柔軟なネットワーク構築ができます。

※VLANとはネットワークを分割し、サブネットワークを構築するための機能です。

「WS-C2960XR-24TS-I」の中古の価格と新品の価格を比較

いくら性能が高く、機能が充実し、保証が万全であっても、新品とあまり価格差がなければ、企業としてもあえて中古製品を選ぶ必要はありません。

では、WS-C2960XR-48TS-Iの中古と新品の価格差はどうなのかですが、ITPRODUCTを参考に比較しました。

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WS-C2960XR-48TS-I598,960u5186196,000u51863u5206u306e1

※価格はすべて税別表記

上記の表からもわかる通り、新品(定価)で60万円するものが、中古であれば20万円になっています。もちろん、中古の価格は製品の状態、販売店の方針によって変動するため一概には断言できませんが、少なくともITPRODUCTにおいてWS-C2960XR-48TS-Iは十分に安い価格で販売されています。

■WS-C2960XR-48TS-I 製品特徴まとめ

  1. 基幹システムにCisco IOS ユニバーサル イメージを採用
  2. 電源の二重化により劣化や落雷などの故障リスクに対応
  3. フルPoE給電対応電源で柔軟なネットワーク構築が可能
  4. 中古市場では新品に比べて3分の1程度の価格のことも

WS-C2960XR-48TS-Iの中古販売ページはこちら
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中古製品を活用してネットワーク構築コストを抑える

この記事では、ネットワーク機器の中古市場の課題と今後、新品との価格差について、見ていきましたスコ認定再生品やネットワーク機器「WS-C2960XR-48TS-I」を実例にしつつまとめました。

ここがポイント

  • ネットワーク機器は新品と比べて中古製品はとても安い
  • 中古でも適切に整備・清掃・保管されていて品質は高い
  • 中古ネットワーク機器に保証や保守サービス付きは多い

ちなみに、ここではWS-C2960XR-48TS-Iを実例として挙げていますが、Ciscoにはその他にも拠点の規模や用途に合わせた機種が多数あり、中古市場にも流れているため比較的安く手に入れやすいです。今後、ネットワーク機器の購入を検討した際には、ぜひ中古市場も確認してみてください。