FortiGate(フォーティゲート)は、米Fortinet(フォーティネット)社が開発した次世代ファイアウォール(NGFW)および統合脅威管理(UTM)アプライアンスであり、幅広い企業で採用されているネットワークセキュリティ製品です。

本記事では、FortiGateの基本的な仕組みからセキュリティ機能の詳細、中小企業にとっての導入メリット、そしてエントリーモデルからミドルレンジモデルまでの製品ラインナップを網羅的に解説します。「FortiGateとは何か知りたい」「自社に合ったモデルの選び方を知りたい」というIT担当者・情シス担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

アイティープロダクトでは、FortiGate製品を新品・中古ともに幅広く取り扱っております。在庫状況やお見積りについては、お気軽にお問い合わせください。

目次

FortiGateとは?

FortiGateの基本的な定義

FortiGate(フォーティゲート)は、米Fortinet(フォーティネット)社が提供する次世代ファイアウォール(NGFW:Next Generation Firewall)および統合脅威管理(UTM:Unified Threat Management)アプライアンスです。

従来のファイアウォールが通信の「許可・拒否」のみを行うのに対し、FortiGateはファイアウォール機能に加え、アンチウイルス、IPS(侵入防止)、Webフィルタリング、アプリケーション制御、スパムメール対策など、本来は個別の機器が必要だった多くのセキュリティ機能を1つの筐体に統合しています。

この「1台で多層防御を実現する」というアプローチにより、導入コストの削減はもちろん、管理窓口の一本化やネットワーク構成の簡素化が可能です。ネットワークの出入口(境界)で通信を制御し、外部からのサイバー攻撃と内部からの情報漏えいの両方に対する防御を提供します。

Fortinet社とFortiGateの歴史

Fortinet社は2000年に米国カリフォルニア州で設立されたサイバーセキュリティ企業です。創業以来、ネットワークセキュリティに特化した製品開発を続けており、FortiGateシリーズは同社の中核製品として世界中で導入されています。日本法人であるフォーティネットジャパンを通じて国内でも幅広い販売チャネルで流通しており、アイティープロダクトでも新品・中古の両方で取り扱いをしています。

FortiGateの大きな強みは、ネットワーク専用の自社開発プロセッサ「SPU(Security Processing Unit)」を搭載していることです。これにより、セキュリティ機能を有効にしても通信速度が低下しにくい「ハードウェア・アクセラレーション」を実現しています。同価格帯で比較した際に処理能力(スループット)が評価されやすく、この点は製品選定時の強みのひとつです。

小規模オフィスから大規模データセンターまで幅広いラインナップを展開しており、企業の規模や要件に応じた柔軟な選定が可能です。

FortiGateの主な機能

統合脅威管理(UTM):多彩な機能を1台に集約

FortiGateの最大の特徴は、UTM(統合脅威管理)機能により多彩なセキュリティ機能を1台に集約している点です。

従来のネットワークセキュリティでは、ファイアウォール、アンチウイルスゲートウェイ、IPS、Webフィルタなど、各機能ごとに個別の機器を導入する必要がありました。FortiGateはこれらを1つのアプライアンスに統合することで、以下のメリットを提供します。

  • 導入コストの削減:複数の専用機器を買い揃える必要がない
  • 管理窓口の一本化:複数ベンダーとの契約が不要で、障害時や設定変更時の窓口が1つに
  • ネットワーク構成の簡素化:機器台数が減り、障害ポイントも少なくなる

特にIT専門の担当者がいない、あるいはリソースが限られている中小企業にとって、このUTMの考え方は非常に有効です。

次世代ファイアウォール(NGFW)

FortiGateは、従来のファイアウォールを進化させた次世代ファイアウォール(NGFW)として機能します。

従来型のファイアウォールがIPアドレスやポート番号に基づいて通信を制御していたのに対し、NGFWは通信の中身(アプリケーション)まで識別して制御することが可能です。たとえば「HTTPSの通信のうち、SNSへのアクセスはブロックするが業務システムへの通信は許可する」といった、きめ細かなポリシー設定が実現できます。

また、SSL/TLS通信の中身を検査するSSLインスペクション機能も備えており、暗号化された通信に隠れた脅威も検出できます。

VPN機能

FortiGateは、IPsec VPNSSL VPNなど、複数のVPN方式に対応しています。

  • IPsec VPN:拠点間の高速・安定な暗号化通信を実現。多拠点を持つ企業の基幹ネットワークに最適
  • SSL VPN:Webブラウザや専用クライアントを使ったリモートアクセスに対応。テレワーク環境で多く利用される

テレワークの普及や多拠点展開が進む現在、VPN機能の重要性はますます高まっています。FortiGateなら、ファイアウォールとVPNを1台で処理できるため、ネットワーク構成をシンプルに保ちながら安全なリモートアクセス環境を構築できます。

※FortiOS 7.6から、FG-60F/FG-70Gを含むモデルにおいてリモートアクセスの仕組みが大きく変わります。特にSSL-VPN トンネルモードの廃止は影響が大きいので注意が必要です。廃止により従来のFortiClientによるSSL接続が利用不可となります。その為、将来的にはIPsec VPNまたはZTNAへの移行が推奨されます。ZTNA(ゼロトラスト・ネットワーク・アクセス)へのシフトはメーカーが推奨する次世代の接続方式です。

アプリケーション制御とトラフィック管理

FortiGateのアプリケーション制御機能では、ネットワーク上を流れるアプリケーション通信を識別し、許可・ブロック・帯域制限などの制御が可能です。Microsoft 365やGoogle Workspaceなどの業務アプリと、動画配信やSNSなどの非業務アプリを区別して管理できます。

さらに、SD-WAN(Software-Defined WAN)機能が標準搭載されており、複数のWAN回線を効率的に使い分けることで、拠点間通信の安定化やコスト削減を実現します。クラウドサービスへの通信を最適なルートで処理する「ローカルブレイクアウト」にも対応しており、通信品質の向上に貢献します。なおISDBを利用する場合は保守の加入が必須となります。

※ISDB(Internet Service DataBase)はクラウドサービスで使用されるサーバーのIPアドレス、ポート番号などのローカルブレイクアウトに必要な情報が記録されており、常に新たな情報がFortiGateにダウンロードされ、手動でのアップデート作業が不要となります。

FortiGateのセキュリティ機能

独自プロセッサ(SPU)による高速処理

FortiGateが競合製品と大きく差別化される要因のひとつが、Fortinet社が自社開発したネットワーク専用プロセッサ「SPU(Security Processing Unit)」です。

一般的なUTM/ファイアウォール製品では、セキュリティ機能を有効にすると通信速度が大幅に低下するケースが少なくありません。これは、すべての処理を汎用CPUで行っているためです。一方、FortiGateはSPUによるハードウェア・アクセラレーションにより、セキュリティ機能をフルに有効化しても通信速度の低下を最小限に抑えます

この仕組みにより、同価格帯の他社製品と比較して処理能力(スループット)が高く、コストパフォーマンスに優れた運用が可能です。

侵入防御システム(IPS)

IPS(Intrusion Prevention System:侵入防御システム)は、ネットワーク上の不正アクセスやサイバー攻撃をリアルタイムで検知し、自動的にブロックする機能です。

FortiGateのIPSは、既知の攻撃パターン(シグネチャ)に基づく検知だけでなく、異常な通信パターンを検出する方式も活用しています。脆弱性を突いた攻撃やゼロデイ攻撃のリスクを低減し、ネットワーク内部への侵入を未然に防ぎます。

アンチウイルスとサンドボックス

FortiGateのアンチウイルス機能は、ネットワークゲートウェイ上でマルウェアを検知・ブロックします。メールの添付ファイルやWebダウンロードなど、さまざまな経路からの脅威に対して防御を行います。

さらに、FortiSandbox連携や関連する追加サービスを組み合わせることで、未知のマルウェアへの対策を強化できます。サンドボックスとは、疑わしいファイルを隔離された仮想環境で実行し、悪意のある動作がないかを安全に検証する仕組みです。これにより、従来のシグネチャベースの検知では発見できなかった新種のマルウェアの検出精度向上が期待できます。

Webフィルタリング・DNSフィルタ

Webフィルタリングは、不適切なWebサイトや悪意のあるサイトへのアクセスをブロックする機能です。カテゴリベースでのフィルタリングが可能で、業務に不要なサイトへのアクセスを制限することでセキュリティリスクと生産性低下の両方を防止します。

DNSフィルタは、DNS(名前解決)のレベルで悪意のあるドメインへのアクセスを遮断します。Webフィルタリングと組み合わせることで、多層的なアクセス制御を実現できます。

FortiGuard Labsによるリアルタイム脅威対応

FortiGateのセキュリティ機能を支えているのが、FortiGuard Labsによる脅威インテリジェンスです。世界中に配置されたセンサーから収集したデータをリアルタイムで分析し、最新の脅威情報をFortiGateに自動配信します。

FortiGuard Labsからの自動更新により、新種のウイルスや攻撃手法に対しても、ユーザー側で複雑な設定をすることなく、常に最新の防御状態を維持できます。運用負荷を抑えながら最新の脅威に対応できる点は、IT担当者のリソースが限られる中小企業にとって大きなメリットです。

中小企業がFortiGateを選ぶ4つのメリット

IT専門の担当者がいない、あるいはリソースが限られている中小企業にとって、FortiGateを導入する選定メリットは以下の4点に集約されます。アイティープロダクトへのお問い合わせでも、これらの点を評価して導入を検討されるお客様が多くいらっしゃいます。

1. 運用負荷の大幅な軽減(一元管理)

中小企業の最大の課題である「管理の手間」を解決します。

  • 1台で完結:本来は個別に導入・管理が必要な「ファイアウォール」「アンチウイルス」「Webフィルタリング」「IPS」などを1台でこなせる
  • 管理窓口の一本化:複数のベンダーと契約する必要がなく、障害時や設定変更時の窓口が1つで済む

2. 高いコストパフォーマンス

独自プロセッサ(SPU)による高速処理により、低価格帯のモデルでも高いセキュリティ性能を維持できます。

  • TCO(総保有コスト)の削減:複数の専用機器を買い揃えるよりも導入費用を抑えられ、ライセンス更新料も1台分に集約。中長期的なコストを最適化可能
  • 中小企業向けモデルの充実:FortiGate 30G / 50G / 70Gなど、数名~数十名規模のオフィスに最適なデスクトップ型モデルが豊富

さらにコストを抑えたい場合は、中古品の活用も有効な選択肢です。アイティープロダクトでは動作検証済みの中古FortiGateも取り扱っており、限られた予算でもセキュリティ対策を実現できます。

※FortiOS 7.4から7.4 系以降の OS で動作している FortiGate では、有効な保守契約がない場合は、OS の変更が行えなくなる仕様変更がありました。7.4以降のOSにて運用を検討されているお客様は新品をご購入の上、翌年以降の保守の加入を推奨いたします。(初年度は保守が含まれます)

なお、中古品は別途保守加入やライセンス追加などはできませんので、ご注意ください。

3. クラウド管理による「どこでも運用」

FortiGate Cloudを活用すれば、クラウド経由でログ確認やレポート作成が可能になり、機種やライセンスに応じて設定管理にも対応できます。IT担当者が常駐していない拠点やテレワーク環境でも、管理負荷の軽減に役立ちます。

  • FortiGate Cloud:クラウド経由でログ確認・レポート作成が可能。対応機種やライセンスによっては設定管理にも対応
  • ゼロタッチ・デプロイメント(FortiDeploy / FortiZTP):機器をインターネットに接続するだけで設定を自動投入できる機能。現地の専門担当者が不要、多拠点展開も容易

4. 拡張性と将来性(セキュリティ・ファブリック)

事業拡大に合わせて、ネットワーク全体のセキュリティを段階的に強化できる仕組みがあります。

  • 他製品との連携:同社の無線AP(FortiAP)やスイッチ(FortiSwitch)を追加すれば、FortiGateの画面から一括管理でき、ネットワーク全体の可視性が向上
  • SD-WAN機能の標準搭載:拠点間通信の安定化やコスト削減に役立ち、将来的なネットワーク構成の変更にも柔軟に対応可能

FortiGateの製品ラインナップ

中小企業(SMB)向けの現行ラインナップは、大きくデスクトップ型(エントリー)ラックマウント型(ミドルレンジ)の2層に分かれます。ここではアイティープロダクトでも取り扱いの多い主要モデルを紹介します。

エントリーモデル(デスクトップ型)

1名~100名程度の拠点や小規模オフィスに最適です。ファンレス設計のモデルが多く、オフィスの机上に設置しても動作音が気になりません。

FortiGate 30G |SOHO・店舗・テレワーク拠点向け

2025年に発表された最新世代の小型モデルです。SOHOや店舗、テレワーク拠点など、少人数環境でFortiGateの基本的なセキュリティ機能を利用したい場合に適しています。

FortiGate 40F中小企業向けのベーシックモデル(~20名)

数名~20名程度のオフィスに向けた性能とコストのバランスが良く、初めてFortiGateを導入する企業でも検討しやすいモデルです。

FortiGate 50G |同クラスで比較される最新世代モデル

SP5プロセッサを搭載した最新世代のモデルです。40Fなどの同クラス製品と比較検討されやすく、処理性能の向上が期待できます。

FortiGate 60F / 70F |中小企業向けの有力モデル(20~50名)

0名〜50名規模で最も選ばれる主力モデルです。性能と価格のバランスに優れており、中小企業向けの選択肢として扱いやすい構成です。

FortiGate 70G / 80F / 90Gトラフィック量の多い環境向け(50~100名)

50名~100名規模や、クラウドサービスの利用が多くトラフィック量が増大している環境に向けたモデルです。特に90Gは最新チップ搭載で処理能力が大幅に向上しています。

ミドルレンジモデル(ラックマウント型)

100名~数百名規模、あるいは10GbEなどの高速ポートが必要な環境向けです。1Uサイズでサーバーラックに収容して運用します。

FortiGate 100F中堅企業の標準モデル

中堅企業向けの定番レンジに位置づくモデルです。1Uラックマウント型として、信頼性の高い運用が求められる環境に適しています。

FortiGate 120G |次世代パフォーマンスモデル

100Fを上回る次世代パフォーマンスモデルです。高負荷なセキュリティ処理が必要な拠点に最適で、将来的なトラフィック増加にも対応できる余裕があります。

FortiGate 200F |数百ユーザー対応のハイパフォーマンス機

数百ユーザー規模まで対応するハイパフォーマンス機です。多くの接続セッションを安定して処理します。

FortiGate 200G2024年登場の最新ハイエンドモデル

2024年に登場した最新モデルです。SP5プロセッサにより、200Fの約2倍近いスループット性能(脅威保護)を誇ります。大規模な通信処理が必要な環境に最適です。

FortiGate 200G の在庫・詳細はこちら(アイティープロダクト)

モデル選定のヒント

  • 近年の「G」シリーズは新しい世代として比較されやすい:同クラス帯で比較すると、新しい専用チップを搭載したモデルがあり、性能や省電力性の向上が期待できます
  • 型番末尾が「1」のモデル:例「61F」「201G」などは、内蔵ストレージ(SSD)を搭載しています。本体内にログを長期間保存したい場合に選択します
  • 中小企業(~100名)なら70Gは有力候補:性能と価格のバランスが良く、要件整理の起点にしやすいモデルです

※どのモデルが自社に最適か判断に迷う場合は、アイティープロダクトのお問い合わせ窓口までお気軽にご相談ください。ご利用環境やご予算に応じて最適な機種をご提案いたします。

FortiGateの運用と管理のしやすさ

FortiGateは、日本語対応のWeb管理画面(GUI)が直感的で分かりやすく設計されており、専門知識が少ない担当者でも基本的な設定・運用を行うことが可能です。コマンドライン(CLI)による詳細な設定にも対応しているため、ネットワークの専門家にとっても柔軟な運用環境を提供します。

また、同社の無線AP(FortiAP)やスイッチ(FortiSwitch)を導入すれば、FortiGateの管理画面から一元的に管理することが可能です。この「セキュリティ・ファブリック」構想により、ネットワーク全体の可視性が高まり、セキュリティ運用の効率化と強化を同時に実現できます。

運用負荷をさらに軽減する方法としては、FortiGate Cloudによるクラウド管理やゼロタッチ・デプロイメントの活用があります。IT担当者が複数拠点を巡回する必要がなくなり、リモートからの監視・設定変更が可能になるため、多拠点展開する企業にとって大きなメリットとなります。

まとめ:FortiGateは中小企業のセキュリティ対策の「一手目」に最適

FortiGate(フォーティゲート)は、次世代ファイアウォール(NGFW)と統合脅威管理(UTM)の機能を1台に集約した、幅広い企業で採用されているネットワークセキュリティアプライアンスです。

独自プロセッサ(SPU)による高いパフォーマンス、FortiGuard Labsによるリアルタイムな脅威対応、そして直感的な日本語管理画面により、IT担当者のリソースが限られる中小企業でも無理なく運用できる点が最大の強みです。

FortiGateの選定ポイントを改めて整理します。

企業規模・用途推奨モデル

SOHO・テレワーク拠点(~数名)

FortiGate 30G / 40F
小規模オフィス(~20名)FortiGate 30G / 40F / 50G
中小企業(20~50名)
FortiGate 50G / 60F / 70G
中小企業(50~100名)
FortiGate 70G / 80F / 90G
中堅企業(100名~)
FortiGate 90G / 100F / 120G
大規模環境(数百名~)
FortiGate 120G / 200F / 200G

機種選定で迷った際は、ぜひアイティープロダクトにご相談ください。新品から中古・EOSL品まで幅広く在庫を取り揃えており、お客様の環境に合った最適な機種をご提案します。

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本記事の情報は2026年3月時点のものです。最新の在庫状況はアイティープロダクトのサイトでご確認ください。