スマートフォンやタブレットなど携帯端末の普及に伴い、社内ネットワークでもワイヤレス環境が重視されるようになりました。これらの設備は追加導入するとコストがかかります。

そこでおすすめしたいのが、低コストでワイヤレス環境を構築できる「Cisco Aironet シリーズ」です。全シリーズがIEEE 802.11nに対応しており、高スペックなワイヤレス環境を構築できます。

今回は、Cisco Aironet シリーズの中でも特におすすめする600番台と700番台について紹介します。Wi-Fiの通信規格についても解説していますので、合わせて確認してみてください。

■紹介する製品一覧

製品名Office Extend訴求ポイント
AIR-OEAP602I-P-K9対応Office Extend と 5 つの ギガビットイーサネット ポートを搭載しており、小中規模拠点におすすめ
AIR-SAP702I-Q-K9非対応4機種の中で唯一の自立型で、会議室など小規模ネットワークに使いやすい
AIR-CAP702I-Q-K9対応PoE受電ポートを搭載し、自立型にも変換可能なため様々な環境下に対応できる
AIR-CAP702W-Q-K9対応Band Select、5つの ギガビットイーサネット ポート、PoE受電、Office Extendと機能が充実している

できるだけ安価にワイヤレス機器を導入したい

ワイヤレスの魅力は、電波の届く範囲であれば自由にネットワークを構築できることです。オフィス内のあらゆる場所からネットワークに接続できれば、日々の業務をこれまで以上に効率的に行うことができるでしょう。

例えば、以下のような場面でワイヤレス環境を活用できます。

  • オフィス:配線が不要になりレイアウトが自由に
  • 店舗:お客様が自由にWi-Fiを利用できる環境作り
  • 工場:工場内のオートメーション化と業務管理補助
  • 病院:電子カルテなどサーバーへのアクセス環境
  • ホテル:宿泊客が利用できるよう全室Wi-Fi完備
  • 学校:教員の日常業務やタブレット学習などの導入

このように様々な場面で活用が期待されるワイヤレス環境ですが、1点だけ問題があります。それは「導入コスト」です。中でも最新のWi-Fi規格「IEEE 802.11ac」に対応した設備は従来品よりコストが高くなりやすいです。

※IEEE 802.11acとは、ひとつ前のWi-Fi規格「IEEE 802.11n」と比較して高速通信かつ広範囲をカバーでき、さらに高いセキュリティ性能まで備えたWi-Fi規格です。

Wi-Fiの規格「IEEE 802.11n」の特徴

AIR-OEAP602I-P-K9

せっかくワイヤレス環境を整備するのであれば、最新のIEEE 802.11acを導入したいと考える人もいるのではないでしょうか。しかし、ひとつ前のWi-Fi規格「IEEE 802.11n」も性能は十分なので、コスト面を考えるならこちらがおすすめです。

規格周波数帯通信速度(理論値)
IEEE 802.11a5Ghz54Mbps
IEEE 802.11b2Ghz11Mbps
IEEE 802.11g2Ghz54Mbps
IEEE 802.11n2Ghz/5Ghz600Mbsp
IEEE 802.11ac5Ghz6.93Gbps

※1,000Mbps=1Gbps

理論値で最大600Mbpsの高速通信

環境によって異なるものの、一般的に以下のような通信速度があれば各サービスを快適に利用できます。

  • メール:128Kbps〜1Mbps
  • サイト閲覧:1Mbps〜10Mbps
  • 動画視聴:5Mbps〜20Mbps

つまり、通信速度が10Mbpsあれば多くのサービスは快適に利用できるため、IEEE 802.11nのように理論値で最大600Mbpsというのは十分な高速通信ということになります。複数人で同時に使用しても負担にならないスペックです。

※理論値とは、環境が整っている場合において計算上期待できる最高の数値のことです。

チェンネルボンディングとMIMO

IEEE 802.11nには「チェンネルボンディング」と「MIMO」と呼ばれる技術が採用されており、チェンネルボンディングとは2つのチャネル(20Mhz)を1つにまとめることで帯域幅(情報量)を2倍にできる技術です。

また、MIMOとは複数のアンテナやストリームで同時に送受信する技術で、アンテナ数が増えるほど安定した通信が可能となります。ストリーム数が増えるほど1度に送受信できる情報量も増えるため、安定かつ高速な通信が可能です。

※データストリームとは、1つのまとまりとして情報のやり取りをする転送方法のことです。

2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応

Wi-Fi規格では「2.4GHz帯」と「5GHz帯」の周波数帯が採用され、各帯域で電波の特徴が異なります。

  • 2.4GHz帯:電波が遠くまで届きやすいため広範囲をカバーできる
  • 5GHz帯:Wi-Fi専用の電波であるため他の電化製品に干渉されにくい

IEEE 802.11nはWi-Fi規格の中で唯一、2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応しており様々な環境下で性能を発揮します。さらに、2009年に規格化されたので、現在流通しているおよそすべての機器に対応しているのも魅力です。

製品型番自立型集中管理型Office ExtendBand SelectIEEE 802GEポート数PoE受電
AIR-OEAP602I-P-K9--11a/b/g/n5-
AIR-SAP702I-Q-K9---11a/b/g/n1
AIR-CAP702I-Q-K9-11a/b/g/n1
AIR-CAP702W-Q-K9-11a/b/g/n5

※自立型は従来のワイヤレス技術、集中管理型は従来に無線LANスイッチを加えた大規模向けの技術です。
※Office Extendとは、インターネットを通じて社内ネットワークを自宅にまで拡張できる技術です。
※Band Selectとは、2.4GHz帯で接続してくる端末に対して、5GHz帯に自動的に誘導する技術です。

製品紹介:AIR-OEAP602I-P-K9

社内ネットワークを従業員の自宅にまで拡張できる「Office Extend」に対応しているため、在宅勤務やフリーランスなど普段はオフィスにいない従業員でも、オフィスにいるのと同等のサービス環境を利用できます。

また、AIR-OEAP602I-P-K9はギガビットイーサネットポート(PoE受電ポートを含む)を5つ搭載しています。ワイヤレスとルータの2つの役割をこなすことができ、小規模拠点のエリアであれば1台で十分な性能のネットワーク構築が可能です。

  • 寸法:4.06×19.69×17.78cm
  • 重量:0.45kg
  • Office Extend:あり
  • 定価:55,830円(税別)

■製品情報まとめ

  1. Office Extend対応で社内ネットワークを自宅に拡張できる
  2. ギガビットイーサネットポート(PoE受電ポートを含む)を5つ搭載
  3. 4.06 x 19.69 x 17.78cmで0.45kgと、コンパクト軽量設計

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製品紹介:AIR-SAP702I-Q-K9

紹介する4機種の中で唯一、従来のアクセスポイントと無線LANクライアントで構成される「自立型(分散管理型)」です。単体でワイヤレス環境を構築できることから、会議室など小規模ネットワークにおすすめです。

さらに、2ストリームの「MIMO」に対応しており、従来の1ストリームと比較して1度にやり取りできるデータ数は2倍に、理論値での通信速度は最大300Mbpsと十分な通信速度が期待できます。

  • 寸法:5.08×17.78×17.78cm
  • 重量:0.48kg
  • Office Extend:なし
  • 定価:65,960円(税別)

■製品情報まとめ

  1. 紹介する4機種の中で唯一の「自立型」
  2. 2ストリームの「MIMO」で高速通信が可能
  3. PoE受電(LANケーブルから受電)に対応

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製品紹介:AIR-CAP702I-Q-K9

LANケーブルからの受電を可能にする「PoE受電ポート」を1つ搭載しているため、コンセントが少ない、または離れた場所にしかコンセントのないような空間でも、LANケーブルを敷設することで設置できます。

また、AIR-CAP702I-Q-K9は基本的に「集中管理型」の機種ですが、別途のワイヤレスLANコントローラーがない場合には、自立型として使用できるため、様々な環境下に対応したコストパフォーマンスの高い機種です。

  • 寸法:5.08×17.78×17.78cm
  • 重量:0.48kg
  • Office Extend:あり
  • 定価:65,960円(税別)

■製品情報まとめ

  1. 集中管理型と自立型のどちらでも使用可能
  2. 2ストリームの「MIMO」で高速通信が可能
  3. PoE受電(LANケーブルから受電)に対応

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製品紹介:AIR-CAP702W-Q-K9

5GHz帯に誘導する「Band Select」搭載しています。携帯端末の多くは2.4GHz帯を優先するのですが、2.4GHz帯は電子機器の電波に弱い傾向があります。Wi-Fi専用の5GHz帯に誘導することで、より安定した通信が可能です。

その上、ギガビットイーサネットポートを5つ搭載、PoE受電にも対応、Office Extendもできるなど、他の3機種の良いとこ取りをしたような機種です。コスト的にも差はないので、特にこだわりがないならこの機種を選ぶのが良いでしょう。

  • 寸法:5.08×17.78×17.78cm
  • 重量:0.48kg
  • Office Extend:あり
  • 定価:65,960円(税別)

■製品情報まとめ

  1. Office Extend対応で社内ネットワークを自宅に拡張できる
  2. ギガビットイーサネットポート(PoE受電ポートを含む)を5つ搭載
  3. Band Selectにより接続を自動で5GHz帯に誘導

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ワイヤレスは「IEEE 802.11n」で十分に高性能

ここでは、社内ネットワークのワイヤレス化を低コストで実現するCisco Aironet シリーズや、Wi-Fi規格の特徴、おすすめ4機種について紹介してきました。

ここがポイント

  • 最新規格は「IEEE 802.11ac」だが「IEEE 802.11n」でも性能は十分
  • Cisco Aironetなら全シリーズでIEEE 802.11nに対応
  • Cisco Aironetの600番台か700番台が性能やコスト的にもおすすめ

また、紹介したCisco Aironet シリーズの4機種はどれも中古市場で購入でき、新品(定価)と比較して、3分の1以下の価格で販売されていることもあり、お得です。中古品をお探しの方は、国内外のメーカー品を取り扱う「アイティープロダクト」をチェックしてみてください。