中古ネットワーク機器は新品と比べて低価格で導入できるのが魅力ですが、長期間使用されたものだと故障のリスクもあります。
また、メーカー保証が切れていることが多くあり、故障した際の補償や修理対応してもらえるかは気になるポイントです。

実は、中古ネットワーク機器でも販売会社によっては多様な保守サービスがあります。この記事では、中古ネットワーク機器を購入するときに知っておきたい、センドバック保守やオンサイト保守など保守サービスについてご紹介します。

中古のネットワーク機器が故障したら修理できる?

メーカー保証は一部の例外を除いて「新品」のネットワーク機器にしかついていません。そのため、「中古」のネットワーク機器を購入した場合、メーカー保証による修理はまず受けられないと思っておきましょう。

機種や使用状況にもよりますが、ネットワーク機器の寿命は5?10年。およそ5年を過ぎると、各部品が劣化して不具合を起こしやすくなります。中古ネットワーク機器が新品と比べてどうしても故障しやすい要因です。

では、中古ネットワーク機器が故障したらどうなるのかですが、実は多くの中古機器販売会社では独自の補償、保守サービスを提供しています。例えば、ネットワーク機器に関しては、以下の3つの保守サービスが一般的です。

  • 後出しセンドバック保守
  • 先出しセンドバック保守
  • オンサイト保守

この後、各保守サービスの内容を詳しく解説しますが、保守サービスはあくまで各販売会社が独自に提供しているものです。販売会社によって細かな契約内容は異なるので、契約前に確認しておくことをおすすめします。

スタンダードな保守「後出しセンドバック保守」とは

保守サービス
後出しセンドバック保守とは、故障したネットワーク機器を利用者側から販売会社に発送すると、販売会社側で修理・交換して返送してくれる保守サービスです。販売会社側が後出しする形になるので「後出し」と呼びます。

後出しセンドバック保守では利用者側から先に発送するため、修理・交換中にネットワーク機器を使えない期間がどうしてもできます。他のネットワーク機器で代用できるのなら良いですが、もし代用できないネットワーク機器が不具合を起こしたときには、ネットワーク全体に支障をきたすため注意が必要でしょう。

ただ、後出しセンドバック保守は、次に紹介する先出しセンドバック保守と比べて保守料金や修理代金は安いことが多いので、少しでも出費を抑えたい、また万が一に備えて代用品を用意できるのであればおすすめです。

代替品を先に発送「先出しセンドバック保守」とは

先出しセンドバック保守とは、まず販売会社にネットワーク機器の故障を連絡し、販売会社側から先に発送される代替品が到着したのちに、故障したネットワーク機器を販売会社に発送するという保守サービスです。

利用者側は代替品が到着するまで、手元にネットワーク機器があるので動作が不安定でもネットワークを維持できます。また、修理・交換の前にまず代替品が到着するため、後出しセンドバック保守のようにネットワーク機器が全く使えない期間はなく、安心してネットワークを使い続けられるのが魅力です。

先述のように、先出しセンドバック保守は後出しに比べて保守料金や修理料金は高額になるのが一般的ですが、日々の業務にネットワークが深く関わっているのであれば、先出しセンドバック保守をおすすめします

修理は現地で行う「オンサイト保守」とは

オンサイト保守とは、ネットワーク機器に不具合が発生した際に、販売会社から専門の技術スタッフが派遣され、機器の点検や修理をする保守サービスです。センドバック保守とは異なり、機器を発送する必要はありません。

ネットワーク構築にはルータやハブ(HUB)、有線ケーブルや無線LAN機器など様々な機器が必要です。そして、それら1つでも不具合を起こすとネットワーク全体に障害が波及することも珍しくありません。何が原因でネットワーク機器に障害が発生しているのか正確に判断するには専門的な知識が必要です。

その点、オンサイト保守では専門の技術スタッフが派遣されるため、利用者側に専門的な知識がなくても正確な判断ができます。修理できるものはその場で対応できますし、故障箇所によっては販売会社に持ち帰ることもあります。復旧までにかかるプロセスの無駄を省けるのがオンサイト保守の強みです。

しかし、オンサイト保守は技術スタッフが派遣されるのが前提のため、販売会社によっては休日や時間帯で対応不可なこともあります。契約するときは他の保守サービス以上に、「対応日時」の確認を必ずしておきましょう。

アイティープロダクトの保守サービス

国内メーカーを始め、様々なメーカーの新品・中古ネットワーク機器を販売する「アイティープロダクト(ITPRODUCT)では、中古ネットワーク機器に独自の保守サービスを提供しています。

延命保守もマルチベンダーも短期間契約も対応

アイティープロダクトではEoL、EoSL製品の延命保守が可能です。
EoLとは販売終了、EoSLとは販売もサポートも終了した製品のことで、これ以降はメーカー側からの一切のサポートはありません。多くのメーカーでは販売終了通知から6ヶ月でEoL、さらに5年ほどでEoSLとなりますが、アイティープロダクトではそれ以降の保守サービスも行っております。

また、複数メーカーのマルチベンダーにも対応しています。
マルチベンダーとは複数のメーカー製品を組み合わせて、システムやサービスを構築する方法です。アイティープロダクトではCiscoやHP、JUNIPER、Dellなど主要なメーカーを中心に一括管理ができるため、保守サービスの期限切れなどのリスクも少なく、管理がより簡単です。

さらに、アイティープロダクトでは最短1年以下の契約も受け付けています。
小規模拠点、イベント拠点、新システムの試験運用など様々な理由から、短期間のみのネットワーク構築は珍しくありません。その際、従来の長期的な保守契約では無駄な費用が発生することから、アイティープロダクトでは最短1年以下でも契約できるようにしているわけです。

保守サービスの主要な対応メーカーと対応製品

アイティープロダクトでは国内メーカーを中心に、様々なメーカーの中古製品を豊富に取りそろえています。
また、取り扱いのあるメーカーであれば、中古製品でもおよそ保守契約が可能です。

  • Cisco
  • JUNPER
  • HP
  • Dell
  • FORTINET(FORTIGATE)
  • f5ネットワークス
  • SUN Oracle
  • BROCADE
  • ARISTA
  • NEC
  • 富士通
  • YAMAHA

上記のリストにないメーカーのネットワーク機器でも、保守契約に対応していることがあるので、他のメーカー製品をお求めの際にもぜひ一度、アイティープロダクトにお問い合わせください。

アイティープロダクトの4タイプの保守内容

紹介した後出し・先出しセンドバック保守やオンサイト保守などの3つの保守サービスに加え、アイティープロダクトでは「スポット保守(保守品スポット販売)」にも対応しています。

スポット保守とはその都度の保守サービスのことで、定期的な保守契約をしていない利用者のネットワーク機器に不具合が発生した際、部品や修理にかかる費用をその都度請求するものです。他の保守サービスに比べて1回の保守費用は高額になりますが、定期的な保守費用は発生しません。

ここがポイント

  • 中古ネットワーク機器でも保守サービスを受けられる
  • 保守サービスな内容を理解してから契約するのがいい
  • アイティープロダクトは豊富な品揃えとサービスがある

ネットワーク機器の中古市場は年々拡大しており、保守サービスも充実しつつあります。「中古=古い、不安」という認識はもう昔の話です。
ネットワーク構築をご検討の際にはまず中古製品を、ぜひアイティープロダクトも候補のひとつとして比較していただければと思います。