スイッチをはじめとした中古ネットワーク機器を検討する際、世界最大のネットワーク機器開発会社「Cisco(シスコ)」はまず名前が挙がる人気メーカーなのですが、ラインナップが豊富すぎるため初心者がいきなり選ぶのは大変です。

ここでは、Ciscoの中古スイッチを種類や性能別に分類する方法、実際のラインナップについてご紹介します。また、記事の終盤でCiscoの製品を取り上げて紹介します。シリーズや製品の見るべきポイントが分かるため、他の中古スイッチを検討する際の参考にしてください。

Ciscoスイッチのラインナップが複雑で何を選ぶべきか分からない

Ciscoのスイッチはただ種類が豊富なだけでなく、似通った製品名や型番のものが多いため初心者がその機能や性能を把握するのは大変です。しかし実は、中古スイッチは3つに分類することで分かりやすくできます。

アクセススイッチ

ネットワーク構成は「アクセススイッチ」と「コアスイッチ」の2段構造で設計されるのが一般的です。中でも、アクセススイッチはパソコンやIPフォン、スマホやタブレットなどの「エンドデバイス(通信端末)」と直接接続するスイッチであるため、多くのユーザーが「スイッチ=アクセススイッチ」と認識しています。

コアスイッチ

コアスイッチはアクセススイッチよりも上の階層にあるスイッチで、主に複数のアクセススイッチと接続して回線を管理しているスイッチです。インターネット回線やアクセススイッチからの情報が集約される中継地点であることから、コアスイッチは他のスイッチ以上に高い処理能力を持った機種が選択されます。

コンパクトスイッチ

およそどのような環境下でもアクセススイッチとコアスイッチの2段構造で対応できるのですが、中にはエンドデバイスまでネットワークが届かないこともあり、その場合に使用されるのがコンパクトスイッチです。どの製品も薄型コンパクト設計であるため、デスク上や壁面など自由に設置してネットワークを構築できます。

つまり、スイッチを検討する際は、まず基本となるアクセススイッチとコアスイッチを選択し、ネットワーク構成に応じてコンパクトスイッチを導入するという流れで考えると、必要なスイッチを選択しやすいでしょう。

中古のアクセス・コンパクトスイッチのラインナップ

ネットワークスイッチ種類

アクセススイッチとコンパクトスイッチは役割が似通っているので、まずはこの2つのスイッチのラインナップから確認していきます。さらに、スイッチの機能ごとに分けたL2・L3の違いについてもご説明しましょう。

アクセス・コンパクトスイッチの一覧表

Ciscoから発売されているアクセススイッチとコンパクトスイッチを一覧表にまとめました。

u30b7u30eau30fcu30bau30ecu30a4u30e4u53c2u8003u578bu756au53c2u8003u4fa1u683cuff08u65b0u54c1/u4e2du53e4uff09
u30a2u30afu30bbu30b9u30b9u30a4u30c3u30c1Cisco Catalyst 2960-XL2WS-C2960XR-24TS-I269,500u5186 / 196,000u5186
Cisco Catalyst 2960-SL2WS-C2960S-24TS-S- / 15,000u5186
Cisco Catalyst 2960-SFL2WS-C2960S-F24TS-S98,600u5186 / -
Cisco Catalyst 2960-PlusL2WS-C2960+24TC-S43,500u5186 / 38,000u5186
Cisco Catalyst 3560-XL3WS-C2960+24TC-S203,900u5186 / 120,000u5186
u30b3u30f3u30d1u30afu30c8u30b9u30a4u30c3u30c1Cisco Catalyst 2960-CL2WS-C2960C-8PC-L89,900u5186 / 49,800u5186
Cisco Catalyst 3560-CL3WS-C3560CG-8TC-S101,900u5186 / 79,000u5186

※参考価格は、中古スイッチを販売している「アイティープロダクト」を参考にしています。

アイティープロダクトの公式ページはこちら

L2スイッチとL3スイッチの違い

スイッチはアクセススイッチやコアスイッチ、コンパクトスイッチなど分類でき、さらにその機能によって「L2スイッチ」と「L3スイッチ」に分けることができます。それぞれスイッチ一覧表の項目「レイヤ」から確認できます。

  • L2スイッチ:スイッチを中継地点に1つのネットワークを構成する
  • L3スイッチ:1つのスイッチで複数のネットワークを構築できる

アクセススイッチやコアスイッチは、中継地点としてエンドデバイスを接続していることからL2スイッチに分類されます。対して、L3スイッチは高度なネットワーク構築が求められるコアスイッチに多いです。

中古コアスイッチのラインナップ

Ciscoから発売されているコアスイッチを一覧表にまとめました。

u30b7u30eau30fcu30bau30ecu30a4u30e4u53c2u8003u578bu756au53c2u8003u4fa1u683cuff08u65b0u54c1/u4e2du53e4uff09
u30b3u30a2u30b9u30a4u30c3u30c1Cisco Catalyst 4500-XL3WS-C4500X-16SFP+1,280,480u5186 / 799,000u5186
Cisco Catalyst 6500L3WS-C6503-E173,200u5186 / 96,000u5186
Cisco Catalyst 6800L3C6880-X-LE3,688,600u5186 / -
u30b3u30a2/u30a2u30afu30bbu30b9u30b9u30a4u30c3u30c1Cisco Catalyst 3650L3WS-C3650-24TS-L235,600u5186 / 180,000u5186
Cisco Catalyst 3750-XL3WS-C3750X-24T-L311,800u5186 / 120,000u5186
Cisco Catalyst 3850L3WS-C3850-24T-L451,980u5186 / -
Cisco Catalyst 4500-EL3WS-C4506-E346,100u5186 / 150,000u5186

※参考価格は、中古スイッチを販売している「アイティープロダクト」を参考にしています。

「コア/アクセススイッチ」はコアスイッチとアクセススイッチの両方の目的で使用されるスイッチです。中古のコアスイッチをどれにするか決められないときは、コア/アクセススイッチから選ぶという手もあります。

中古スイッチを選ぶなら2019年も現役の「Catalyst 2960-Plus シリーズ」がおすすめ

ここまでCiscoのスイッチを分類し、特徴をまとめてきました。ただ、中にはまだ選べないこともあると思いますので、最後におすすめの中古スイッチとして「Cisco Catalyst 2960-Plus」をご紹介しましょう。

Catalyst 2960-Plus シリーズの「WS-C2960+24TC-S」

Cisco Catalyst 2960-Plusは、イーサネットの通信速度を100Mpbsにするファストイーサネットポート(FE)を搭載した固定構成型スイッチ。PoE給電対応により外部電源の限られた場所でもネットワーク構築が可能です。

中でも、Cisco Catalyst 2960-Plus シリーズの「WS-C2960+24TC-S」には短距離向けのギガビットイーサネットポート(GE)、光ファイバを用いた長距離向けのSPFポートが搭載されており、様々な環境下での導入に向いているスイッチになります。

FEGESFPGE/SPFCisco IOSVLANPoEAC
WS-C2960+24TC-S24--2LAN Lite64-u5185u90e8

Catalyst 2960-Plus シリーズに買い換えるメリット

これまでのCisco Catalyst 2960 シリーズからCisco Catalyst 2960-Plus シリーズに買い換える1番のメリットは、Cisco Catalyst 2960 シリーズに比べてポート数が2倍上に増強されていることです。ポート数は接続できる機器の数、広げられるネットワークの範囲に直結しているため、多いほど使い勝手はよくなります。

また、Cisco Catalyst 2960-Plus シリーズはすでに中古スイッチとして市場に流れている機種でありながら、バージョン「15.0(2)SE」以降の比較的新しいCisco IOSをサポートしています。このように機能や性能面でも申し分ないことも、Cisco Catalyst 2960-Plus シリーズをおすすめできる理由です。

■Cisco Catalyst 2960-Plus シリーズ 製品情報まとめ

  1. ファストイーサネットポートを搭載している
  2. PoE給電(外部給電)により様々な環境に設置できる
  3. ポート数が増強されていて豊富な機器と接続できる

WS-C2960+24TC-Sの中古販売ページはこちら
WS-C2960+24TC-Sのレンタルはこちら

中古スイッチは分類分けすると選びやすい

今回は、スイッチを分類とその特徴、Ciscoの中古スイッチのラインナップについてまとめました。スイッチは種類がとても多いですが、分類と特徴さえ押さえれば選びやすくなります。

ここがポイント

  • スイッチにはアクセス・コア・コンパクトの3種類がある
  • 中古スイッチは分類ごとに押さえると選びやすくなる
  • Ciscoの中古スイッチならCisco Catalyst 2960-Plusがおすすめ

ちなみに、アイティープロダクトではCisco製品の新品・中古スイッチも取り扱っています。また、他にも国内外の主要メーカー品を取り揃えていますので、スイッチはもちろんネットワーク構築でお悩みの方はぜひ一度、アイティープロダクトにご相談ください。