電源コンセントがなくてもLANケーブルを通すことで給電することが可能な、PoEに対応した中古のコンパクトスイッチであるCisco Catalyst 2960-Cシリーズを紹介します。シリーズの中から、いくつかの製品を紹介するとともに、このシリーズの大きな特徴となるPoE給電と受電が同時に出来ることや、PoEパススルーについても解説していきます。

■紹介する製品一覧

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Cisco Catalyst 2960-C u30b7u30eau30fcu30bau30b9u30a4u30c3u30c1Cisco Catalyst 2960-Cu30b7u30eau30fcu30bau3092u5c0eu5165u3057u3001PoEu74b0u5883u306bu9069u3057u305fu30cdu30c3u30c8u30efu30fcu30afu3092u69cbu7bc9u3059u308b

PoE給電・受電どちらも対応する機器は少ない

Cisco Catalyst 2960-Cシリーズのように、PoE給電・受電どちらにも対応できる性能を持ったネットワーク機器は多くはありません。PoEパススルーを必要とする環境においては、力強い味方となるでしょう。

設置機器が多く、ケーブルにかかるコストを最小限に抑えたいと考えるのであれば、PoE給電・受電どちらにも柔軟に対応することができる、このシリーズがおすすめです。

PoEパススルーとは何か

Catalyst 2960-C シリーズ

PoEパススルーとは、従来の給電と受電どちらか一方に対応したデバイスとは違い、 ひとつのデバイスでどちらも行える仕組みのことです。他のデバイスから受電しながら、さらに他のデバイスへ給電することができるので、電源設備や電源ケーブルは必要なくなり、スイッチやIP電話といった機器を設置する際の、自由度が格段に上がります。

従来は電源供給の問題から断念せざるをえなかった場所であっても、ネットワーク接続を拡張することができ、オフィスの配線をすっきりとさせることができるでしょう。PoEパススルーをうまく活用して、オフィスの配線を整え、より良いネットワーク環境を作ってみませんか。

Catalyst 2960-C シリーズ 性能表

製品名 WS-C2960C-8PC-L WS-C2960CPD-8TT-L WS-C2960CPD-8PT-L WS-C2960C-12PC-L
ダウンリンクポート FE×8 FE×8 FE×8 FE×12
アップリンクポート GE/SFP×2 GE×2 GE×2 GE/SFP×2
Cisco IOS LAN Base LAN Base LAN Base LAN Base
PoE給電 対応数 16 3 20
AC電源 内部 外部 外部 内部

製品紹介:WS-C2960C-8PC-L

ケーブル設置スペースや配線など、電源供給の際に起こる問題を改善するために、開発されたL2スイッチです。ポート数はダウンリンクがFEを8ポート、アップリンクはGbE/SFPを2ポート、それぞれ備えています。

Cisco IOSは3製品共通でLAN Baseが搭載されているため、Cisco IOSの種類で選ぶ必要はありません。PoE給電対応数は7.7Wが8つ、15.4Wが8つの最大16まで、同時給電を行うことができます。

その他ポートの部分に違いはありますが、それ以外はシリーズ共通であるため、給電できる数が十分な場合はこのモデルを選んで損することはありません。中古製品としても取り扱われているので、購入する際に考えてみてはいかがでしょうか。

■WS-C2960C-8PC-L 製品特長まとめ

  1. 電源供給の際に起こる問題を改善するために開発された、L2スイッチ
  2. 3製品共通で、LAN Baseが搭載されている
  3. 7.7Wが8つ、15.4Wが8つの最大16まで、同時給電を行うことができる
  4. 12PC-Lと同じく、AC電源が内部に搭載されているモデル

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製品紹介:WS-C2960CPD-8TT-L

4製品共通のCisco IOSであるLAN Baseに対応したシリーズのひとつではありますが、このモデルのみPoEに対応していない製品です。ダウンリンクはFEが8ポート、アップリンクはギガビットイーサネットのみで、2ポートとなっています。

PoE給電ができないため、他3つの製品と比べるとケーブルの配線や設置スペースなどの自由度は下がってしまいますが、スイッチとしての性能には変わりありません。PoEが必要でない場合や、オフィスがそういった環境に対応していない場所であれば、高性能なスイッチとして問題なく活用することができます。

また、PoE受電ができないため電源アダプタ(PWR-ADPT)と、電源ケーブル(CAB-AC2J)が必要となる点にはご注意ください。ちなみに、AC電源の場所は8PT-Lと同じ外部に搭載されています。中古の導入もおすすめですが、PoEそのものに対応していない部分は忘れないようにしましょう。

■WS-C2960CPD-8TT-L 製品特長まとめ

  1. このモデルのみPoEに対応していない
  2. ケーブルの配線の自由度は下がるが、スイッチとしての性能は変わらない
  3. PoEが必要でない場合や対応していない場所に最適
  4. AC電源の場所は8PT-Lと同じ外部に搭載されている

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製品紹介:WS-C2960CPD-8PT-L

PoEパススルーに対応した、スイッチとして開発された製品のひとつです。アップリンク、ダウンリンク共にWS-C2960CPD-8TT-Lと同じで、前者はFEが8ポート、後者がギガビットイーサネット2ポートであるため、まさにWS-C2960CPD-8TT-LにPoEを搭載したモデルであるといえるでしょう。

PoE給電対応数については、7.7Wが2つと、15.4Wが1つを合計して、3つに対応することができます。WS-C2960C-8PC-LとWS-C2960C-12PC-Lを比べれば少なく設定されていますが、そこまで多くの機器を必要としないような場所であれば、問題なく使えるでしょう。

また、Cisco IOSにLAN Baseが搭載されているなど、基本的な性能の部分においてはどのモデルも同じレベルの製品であるため、あまり気にせずに選べる点も大きな特徴です。その上、Cisco Catalyst 2960-SF/Sシリーズと同等のセキュリティと、機能を持った性能をそのままに、中古製品としても扱われているので、導入コストを抑えられる中古も視野に入れておきましょう。

■WS-C2960CPD-8PT-L 製品特長まとめ

  1. 8TT-LにPoEを搭載したモデル
  2. PoE給電対応数は7.7Wが2つと、15.4Wが1つの、3つに対応
  3. シリーズ共通でCisco IOSにLAN Baseが搭載されている
  4. Cisco Catalyst 2960-SF/Sシリーズと同等のセキュリティと機能を持っている

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製品紹介:WS-C2960C-12PC-L

シリーズの中でも、より多くのデバイスとPoE給電・受電を行えるモデルとして開発された、Cisco IOSにLAN Baseを搭載したスイッチです。ダウンリンクはFEが12ポートに、アップリンクはギガビットイーサネット/SFPが2ポートとなっているため、通信速度も他の3製品と比べて早く設定されています。

その上、PoE給電対応数も7.7Wが12ポート、15.4Wが8ポートと、シリーズの最大値で設計されています。性能的には、従来の製品よりも容量と通信速度を少し強化したタイプのもので、AC電源が内部に搭載されているためWS-C2960C-8PC-Lの強化版であるといえるでしょう。

また、メーカーサポートも続いており新製品のものを購入できますが、中古製品も販売されているため、中古をうまく活用すれば導入時のコストを抑えられます。

■WS-C2960C-12PC-L 製品特長まとめ

  1. ダウンリンクはFEが12ポート、アップリンクはGE/SFPが2ポート
  2. PoE給電対応数が、7.7Wが12、15.4Wが8つを合わせて、20ものデバイスに対応
  3. 従来のものよりも容量と通信速度を少し強化したタイプ
  4. より大きなオフィスの、ケーブルの配線問題を解決できる

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ケーブル問題を解決するなら中古でも購入ができるCisco Catalyst 2960-C シリーズ

PoEに対応でケーブル周りの問題を解決することができる2960-Cシリーズについて、重要なポイントを3つに絞ってまとめます。

ここがポイント

  • PoEパススルーに対応したスイッチ
  • PoE環境が整っていなくても、活用できるモデルも準備されている
  • 最高20台までケーブルいらずで、オフィスのケーブル問題を解決

PoEパススルーに対応したコンパクトスイッチであるため、給電と受電の両方が可能となります。PoE非搭載のものもあるので、環境が整っていないような場所であっても、活用することが可能です。また、うまく活用できれば最大20台まで、ケーブルいらずでデバイスを設置できるようになるでしょう。コストダウンを考えて中古を活用するのであれば、アイティプロダクトがおすすめです。