中規模~大規模なLAN構築時に求められるものには、データ通信の安定性やセキュリティなど様々な条件がありますが、コストパフォーマンスも重要な要素です。
事業規模が拡大するにつれ、またより大量のデータを扱うようになるにつれ、スイッチの追加やシステム構築の見直しが必要となります。
システム構築をなるべく低コストに抑えたいなら、中古スイッチCisco Catalyst 2960-XR シリーズがおすすめです。ここではLAN構築で頼りになる4機種を選んで紹介します。

■紹介する製品一覧

製品名 カテゴリ 訴求ポイント
Cisco Catalyst 2960-XR シリーズ スイッチ 大規模ネットワークの構築が、中古のスイッチで可能になる

大規模ネットワーク向けスイッチは安全性と安定性が重要

官公庁や大企業など、常に大量のデータをやりとりする環境では、高性能なスイッチを組み合わせた効率的なネットワークシステムを構築する必要があります。
ほぼ1人に1台の端末が割り振られ、外部から届くデータや内部でのデータ通信を効率的に行うためには、複数のスイッチを接続して大規模なシステムを組み立てなければなりません。

大量のデータを安定的に送受信するためには、高性能なスイッチが必要になり、情報の安全性が厳しく求められる現代社会では、高いセキュリティ対策も必要です。
こうした条件を備えたスイッチでシステムを構築するとなると、かなりのコスト負担を覚悟しなければなりません。

そこで選択肢の1つとして検討したいのが、中古スイッチを活用することです。中古スイッチの導入によって、場合によっては新品スイッチの3分の1程度にまでコストを圧縮できます。
さらに中古スイッチとはいっても、性能面では最新のスイッチと大きな違いはありません。大規模システムの構築を検討中なら、中古スイッチを上手に活用することが欠かせないといえるでしょう。

PoE出力容量が大きいことのメリット

WS-C2960XRシリーズ

Cisco Catalyst 2960-XR シリーズは、拡張性が高く費用対効果に優れたスイッチで、組み合わせて使用することによりシステム運用を簡素化して、同時に運用コストを抑えることが可能です。
機種によって違いはありますが、アップリンクインターフェイスは2SFP+~4SFPと、大量のデータをやりとりする上で必要になる高い拡張性を備えています。

またデータをスムーズにやりとりするために、いずれも最大VLAN数は1024、ソフトウェアにはCisco IOS IP Liteを採用しており、LANシステムの計画~導入~監視~トラブルシューティングを大幅に簡略化することができます。

さらに全機種共通でPoEポート数は48、これにより効率的にスイッチを組み合わせたシステム構成が可能です。電源は2種類3タイプのオプションに対応していて、システムに合わせた最適な電源を選ぶことができます。
ただしPoE電力と電源については、機種ごとに容量が違うので注意してください。

サイズは各機種とも、高さ44.5mm×幅445.0mm×奥行き408.0mmと共通ですが、重さは6.4~6.7kgと機種ごとに少し違いがあります。

■製品情報まとめ

  1. 高い転送パフォーマンスと拡張性を備えたアップリンク設定
  2. 効率的なデータもやりとりを可能にする余裕のVLAN数
  3. ソフトウェアにはCisco IOS IP Liteを採用
  4. 最適な電源構成を実現するため、PoEポート数は最大48を設定

製品紹介:WS-C2960XR-48LPS-I

今回紹介するCisco Catalyst 2960-XR シリーズ4機種は、一部で仕様に違いがあります。機種名の後半部分で、その仕様の違いが確認できます。
WS-C2960XR-48LPS-Iを例にとると、後半部分の「48」はポート数で、次の「LP」はPoEポート24ポートで15.4Wフル給電を表します。ここが「FP」の場合はPoEポート48ポートで15.4Wフル給電ということです。

次に「S」が付いている場合は、アップリンクポートがSFPモジュールスロットであり、「D」の場合はSFP/SFP+モジュールスロットを表します。最後の「-I」はソフトウェアがIP Liteであることを示しています。

当機種は4機種の中では小電力タイプの、PoE給電370Wに設定されています。
Cisco IOSソフトウェアには、新しくIP Liteを採用。デュアルコア600MHzのCPUと合わせて、非常に高いパフォーマンスを発揮します。
セキュリティ面でもCisco TrustSecをはじめとする多様な機能によって、ネットワーク全体で高い安全性と、ポリシー実施の簡素化を実現しています。

さらにCisco Catalyst SmartOperationsにより、ネットワーク運用にかかる時間や手間を大幅に削減でき、電源管理やネットワーク管理を含めて、様々な運用簡素化機能を搭載しているため、非常にスムーズにシステムを運用することができます。

■WS-C2960XR-48LPS-I 製品情報まとめ

  1. Cisco IOSソフトウェアにIP Liteを採用
  2. PoE 24ポートで15.4Wフル給電(370W)
  3. アップリンクポートはSFPモジュールスロット
  4. 二重化電源640W AC

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製品紹介:WS-C2960XR-48FPS-I

Cisco Catalyst 2960-XR シリーズは、デュアルFRU電源と統合ファン、レイヤ3機能の追加、48のPoEポート数など、前モデルの2960-X シリーズの機能を拡張することで、より大規模なネットワーク構築を可能にしています。

このWS-C2960XR-48FPS-Iの場合、PoE能力はIEEE 802.3atポート(PoE+)が24ポートで最大30W、IEEE 802.3afポート(PoE)が48ポートで最大15.4W、最大で740WのPoE給電が可能です。
PoEとPoE+との2つの規格をサポートしているため、タイプ1とタイプ2の両方に受電デバイスを分類できます。タイプ1では最大クラス3(15.4W)を、タイプ2では最大クラス4(30W)をサポートします。

また、スイッチ休止モードによりスイッチ非使用時には自動でスリープ状態に入るため、営業外の時間であれば最大で90%の電力を削減できます。もちろん通常作動時にも高いエネルギー効率で、省エネとコストカットを可能にします。
その他の基本的な仕様は他の3機種と同様です。

■WS-C2960XR-48FPS-I 製品情報まとめ

  1. Cisco IOSソフトウェアにIP Liteを採用
  2. PoE 48ポートで15.4Wフル給電(740W)
  3. アップリンクポートはSFPモジュールスロット
  4. 二重化電源1025W AC

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製品紹介:WS-C2960XR-48LPD-I

WS-C2960XR-48LPD-IはPoEポート数が48、PoE能力はIEEE 802.3atポート(PoE+)が12ポートで最大30W、IEEE 802.3afポート(PoE)が24ポートで最大15.4W、最大供給電力が370Wの小給電タイプです。
アップリンクポートはSFP/SFP+モジュールスロット対応で、10ギガビットイーサネットをサポートしています。データ通信の効率では、この48LPD-Iと48FPD-Iは他の2機種の上位に設定されています。

アクティブなVLANの最大数は1023、使用可能なVLAN ID数は4096で、ブロードキャストドメインを細かく分割することが可能になるため、受信効率をアップすると共に無駄なCPU処理を大幅にカットできます。この機能は4機種に共通です。

Cisco Catalyst 2960-XR シリーズには、Cisco FlexStack-Plusが搭載されていて、最大で8つのスイッチをスタックすることができます。これによって複数台のスイッチを、あたかも1台のスイッチのように同時に設定することが可能になります。
4機種ともに最大8つのスイッチがスタックでき、1秒あたり80ギガビットのスループットを実現します。

■WS-C2960XR-48LPD-I 製品情報まとめ

  1. Cisco IOSソフトウェアにIP Liteを採用
  2. PoE 24ポートで15.4Wフル給電(370W)
  3. アップリンクポートはSFP/SFP+モジュールスロット
  4. 二重化電源640W AC

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製品紹介:WS-C2960XR-48FPD-I

WS-C2960XR-48FPD-IはPoEポート数が48、PoE能力はIEEE 802.3atポート(PoE+)が24ポートで最大30W、IEEE 802.3afポート(PoE)が48ポートで最大15.4W、最大供給電力が740Wのタイプです。
アップリンクポートはSFP/SFP+モジュールスロット対応で、10ギガビットイーサネットをサポートしています。
今回紹介する4機種の中では最も給電能力が高く、通信データの容量も最大に設定されています。

大規模システムでスイッチに求められる性能としては、冗長性と復旧性も非常に重要な条件です。特にサーバーやネットワークシステムを、万一のシステム障害から守って機能を維持するために、Cisco Catalyst 2960-XR シリーズには、冗長性と復旧性を確保する様々な機能が搭載されています。
また、4機種ともデュアル冗長電源をサポートしています。

運用面での効率化を図るために、Catalyst 2960-XR シリーズはNetFlow-Liteをサポートしています。この機能によりネットワークのアカウンティング・モニタリング・プランニングの統計情報が、システム運営者の手元に提供されます。

■WS-C2960XR-48FPD-I 製品情報まとめ

  1. Cisco IOSソフトウェアにIP Liteを採用
  2. PoE 48ポートで15.4Wフル給電(740W)
  3. アップリンクポートはSFP/SFP+モジュールスロット
  4. 二重化電源1025W AC

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Cisco Catalyst 2960-XRで低コストかつハイレベルなシステム構築を

官公庁や大企業などの大規模なネットワークなら、低コストでハイレベルなシステム構築が可能なCisco Catalyst 2960-XR シリーズがおすすめです。
充実した機能と、様々なサポートシステムにより、非常に効率的なネットワーク運営が可能になります。

ここがポイント

  • Cisco IOSソフトウェアに最新型のIP Liteを採用
  • PoE 48ポートで最大15.4Wフル給電(740W)が可能
  • 多様なセキュリティ対策で、高い安全性とポリシー実施の簡素化を実現
  • Cisco FlexStack-Plus搭載で最大8つのスイッチをスタック可能

今回紹介した4機種は基本的に同一の仕様ですが、PoE給電能力とデータ通信性能を比較して、ネットワークに最適な機種を選択してください。
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