社内ネットワークを構築してからアップグレードせず放置してはいませんか。社員の増減や事業の拡大、事務所の移転などその時々で社内ネットワークに求められる役割や性能は変わってきます。

昔の機種のままでは、今の社内ネットワークに求めている役割や性能を果たせていないかもしれません。社内ネットワークは構築してそのままではなく、定期的に見直すことがとても大切なのです。

今回は、前世代の「Catalyst 2960 シリーズ」と現行世代の「Catalyst 2960-Plus シリーズ」を例に、現行機種にアップグレードすべきか考えましょう。ちなみに、現行機種でも中古品なら安く購入できます。

■紹介する製品一覧

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※訴求ポイントは、記事のテーマ(ユーザーが抱える課題など)に対する製品のアプローチを明記する。

前世代のCatalyst 2960 シリーズでは性能が足りない場合

社内ネットワークは構築して5年が見直しのタイミング。5年もすればネットワーク機器の性能はもちろん、社内で取り扱う情報量も変わるためです。では、「Catalyst 2960 シリーズ」を例に見ていきましょう。

Catalyst 2960 シリーズの基本情報

Catalyst 2960 シリーズの発売日は2005年、今からおよそ15年前の機種になります。ポート数はコンパクトモデルで8ポート、通常モデルで24?48ポートあり、小規模から大規模拠点まで幅広く対応できる機種です。

中でも、コンパクトモデル「WS-C2960PD-8TT-L」には、PoE受電に対応したアップリンクポートを搭載されており、AC電源(コンセント)が確保しづらい場所でもネットワーク構築ができたため人気でした。

通信速度に物足りなさがある

Catalyst 2960 シリーズは一部の機種を除いて、一般のポートが「10/100 ファストイーサネットポート」のみです。ファストイーサネットポートは最大100Mbpsの通信速度を確保でき、今なお広く使用されています。

しかし、1Gbps(1,000Mbps)の光回線が一般化し、さらに10Gbpsまでも登場した今、最大100Mbpsでは通信速度が足りないこともあります。取り扱う情報量が多くなるほど、通信速度の差による遅延は顕著に表れます。

中古製品の購入ができるCatalyst 2960-Plus シリーズの特徴

catalyst 2960 plus シリーズ
Catalyst 2960 シリーズも人気の機種ですが、「通信速度」で考えるとやや物足りなさを感じます。対して、現行の「Catalyst 2960-Plus シリーズ」は通信速度を含めて、どうアップグレードされているのでしょうか。

Catalyst 2960-Plus シリーズの基本情報

Catalyst 2960 Catalyst 2960-Plus
発売日 2005年 2013年
ポート数 8?48 24?48
PoE ●※1 ●※1
DRAM(メモリ) 64MB 128MB

※1 Catalyst 2960 シリーズ、Catalyst 2960-Plus シリーズともにPoE対応の非対応の機種があります。

Catalyst 2960-Plus シリーズが発売されたのは2013年、Catalyst 2960 シリーズのファストイーサネットモデルをベースに設計されており、バージョン 15.0(2)SE以降の新しいCisco IOSに対応した現行の機種です。

メモリを2倍に増強した上位モデル

Catalyst 2960-Plus シリーズはCatalyst 2960 シリーズと比較して、DRAMを2倍に増強しているのが特徴のひとつです。DRAMとは、CPU(演算装置)が情報を処理する前に、一時的に情報を記憶しておくための装置です。

DRAMの容量が大きければそれだけ多くの情報を一度に記憶できるため、より効率的に演算処理できます。同じファストイーサネットポートでも、DRAMの容量が大きい機種の方が通信速度は遅延しづらく速いわけです。

WS-C2960+24TC-S WS-C2960+24LC-S WS-C2960+24PC-S
FEポート 24 24 24
GE/SFPポート 2 2 2
Cisco IOS LAN Lite LAN Lite LAN Lite
VLAN 64 64 64
PoE 7.7W/15.4W 8/8 24/24
ラックマウント 1 1 1
定価 96,610円 145,910円 239,180円
中古 38,000円 問い合わせ 66,800円

(税別)
※中古価格は「アイティープロダクト」の公式サイトを参考にしています。
※VLANとは、ネットワークを仮想分割することで、ネットワークを効率的に運用するための技術。

製品紹介:WS-C2960+24TC-S

FEポート(ファストイーサネット)を24ポートとGE/SFPポートを2ポート搭載し、Catalyst 2960 シリーズよりもDRAMを2倍にした固定構成型スイッチです。Catalyst 2960-Plus シリーズの中でも基本モデルになります。

ちなみに、Catalyst 2960-Plus シリーズはどれもラックマウントを1つ採用されており、ラック(棚)があれば綺麗に重ねて収納することが可能です。社内ネットワークをスマートに構築しやすいシリーズといえます。

※GEとは、1Gbps(1000Mbps)のギガイーサネットポート。
※SFPとは、LANケーブルや光ファイバーなど、複数のケーブル規格に対応したポート。

■WS-C2960+24TC-Sの製品情報まとめ

  1. FEポートを24、GE/SFPポートを2つ搭載
  2. DRAM(メモリ)が128MBと処理速度が速い
  3. ラックマウントでスマートに設置しやすい

WS-C2960+24TC-Sの中古販売ページはこちら
WS-C2960+24TC-Sのレンタルはこちら

製品紹介:WS-C2960+24LC-S

WS-C2960+24TC-Sに採用されている機能の他、7.7Wと15.4WのPoE給電ポートを8つずつ搭載しています。PoEとはデータ通信を同時に、LANケーブル(イーサネットケーブル)から電力供給できる技術です。

PoEを搭載していれば、たとえAC電源(コンセント)があまりない場所でも、機器同士で電力供給をしながらネットワーク構築することが可能です。同時に、AC電源コードも必要なくなるため、配線もスッキリとします。

■WS-C2960+24LC-Sの製品情報まとめ

  1. FEポートを24、GE/SFPポートを2つ搭載
  2. DRAM(メモリ)が128MBと処理速度が速い
  3. 7.7Wと15.4WのPoE給電ポートを8つずつ搭載

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WS-C2960+24LC-Sのレンタルはこちら

製品紹介:WS-C2960+24PC-S

ご紹介する3機種の中での最上位クラス。WS-C2960+24LC-SがPoE給電ポート8つだったのに対して、WS-C2960+24PC-Sでは7.7Wと15.4Wが24ずつ搭載され、より自由度の高いネットワーク構築が可能です。

定価239,180円(税別)と新品では高額ながら、中古66,800円(税別)のように中古市場では意外と低価格なのも魅力的です。比較的状態の良い品もあるため、予算を抑えるなら中古をチェックすると良いでしょう。

■WS-C2960+24PC-Sの製品情報まとめ

  1. DRAM(メモリ)が128MBと処理速度が速い
  2. 7.7Wと15.4WのPoE給電ポートを24つずつ搭載
  3. 新品だと高額だが、中古だとお得に購入できる

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社内ネットワークを見直すなら中古市場もチェック!

社内ネットワークを構築してからそのまま放置していると、数年後には取り扱う情報量とネットワークの性能にズレが生じてしまいます。だからこそ、5年おきにはネットワークの見直しが大切です。

ここがポイント

  • 社内ネットワークは5年おきに性能や機器などを見直す
  • 現行機種に買い替えるだけでネットワーク性能は上がる
  • 性能の高い現行機種でも中古市場なら安く購入できる

今回はCatalyst 2960シリーズと現行のCatalyst 2960-Plusシリーズを比較しましたが、わずか数年でも各項目で性能が上がっていました。もし、社内ネットワークを5年以上放置しているのだとしたら、そろそろ見直して現行機種への乗り換えを検討してもいい頃でしょう。

ちなみに、現行機種の中古をお求めの方は、国内外の人気メーカー品を幅広く取り扱っている「アイティープロダクト」なら、状態の良い現行機種がお手頃価格で販売されていておすすめです。